子どもにバレエを習わせたい、と思ったら

子供にバレエを習わせたい、又は習わせることに興味を持っている親御さんへ
予備知識として参考になればと思い、自分の意見を述べてみます。

 

プロになるにしてもならないにしても、せっかくバレエを習うのであれば
きちんとした基礎を教えてくれる先生を探してみましょう。
良く言われますが、バレエの動きはあらゆる踊りの基礎になるというのは本当ですし、
他の運動をするときにも役立つ鍛え方が出来るとも思います。
姿勢が鍛えられるのも利点でしょうね😊

美しい動きの全ては基礎にあります

 

「いつトウシューズを履かせたら良いのか」
「〇〇ちゃんはもうあれを踊らせてもらえてる」などがありますが、
早くトウシューズを履くことが良いことでも、習わせてすぐに発表会に出させることが正しいこととは限りません。

 

身体の成長に合わせて無理なく動けるようになっていくような指導をしていくこと
これがバレエ教師に求められるものであり、親御さんたちも注意して頂きたいところです。

早くトウシューズを履かせたい!と思うのは大人・親のエゴです。
逆に早く履きたい!という子供心も理解しつつ、心を鬼にすることも大人に求められるスキルです

 

年齢によって出来ることは違いますし、身体の成長に負担にならないことが大切です。
またバレエの動きに入る前の準備段階というのも必要だとも思います。

 

例えば、

3歳からバレエをと思っても、まずそのくらいの年齢の子供達は、バレエではなく
お遊戯とリズムを感じる遊びのようなレッスンとなります。
各バレエ教室では幼児科クラスではそのような内容になっていると思います。
3歳から5歳にかけては、
バレエではなくリトミックで遊ばせるようなもの
体の柔軟性を勝手に伸ばすような体操
スキップなど音に合わせて動けるようになる、が中心になります。

 

とにかく見本になる先生が美しいということも必要要素かなとも思います。
これは容姿というよりも立ち振る舞いと正しいポジションの美しさです。
子供は「見て」学ぶので、侮れません

『ライモンダ』のカーテンコール

6歳以降、小学1年生くらいになると少しずつ出来ることは増えますが、
それでもやはり柔軟体操やリトミックが主で良いと思います。
音に合わせて行進することや、まっすぐ立つこと、足の裏を使えるようになること
足の1番ポジションから5番など、「立つ」訓練を始めても良い年齢だと思います。

 

7歳から9歳にかけては、そろそろバレエの基本的な動きを始めてもするっと入ってくる年齢になるので、
リズムを取れるように拍子がはっきりした音楽に合わせて体を動かすレッスンを始めても大丈夫です。
足と手のポジションなど、基本的なバレエの動きをしっかり仕込むと良いかと。

 

そして10歳以降になると、バレエの基本的な動きはもちろんですが、
筋肉強化のための訓練も始めても大丈夫です。
しかしその時にやたら力を入れること、「お腹を引っ込める・お尻をぎゅっと閉める」ではなく
「お腹を引き上げる・お尻を寄せる」という動詞が本来適切だと考えています。

無理やりお尻を閉めるやり方は股関節に無駄な力が入り、動きに制限をかけ踊りにくくなるので
そこは注意が必要です。

 

と、言葉での説明は非常に難しいのですが…😅

 

10歳以上の年齢から始める場合、通常の基本レッスンから始めることになるので
前述のような基礎準備がない…と気負わずに本人の努力に任せるべきだと思います。

 

そして何よりも、教わる先生の考え方を尊重し委ねることも大切です。
子供に対して丁寧に向き合って下さる先生と出会えると良いですね。

 

ちなみに・・・
大人バレエですが、大人の方は頭で考えて踊ることになるので、
動きの仕組みを丁寧に言葉で教えて貰える方が、結果身体に入りやすいということもあると思います。
見よう見まねだけでなく、考えながら自分の身体に動きを落とし込んでいくと
段々動けるようになっていく自分にワクワクすると思います。

 

いろんな意見があるかとは思いますが、1つの目安として参考にして頂けたらと思います。

 

沢山回れたり足が上がったりすることがバレエではありません。
バレエを通してきちんと立つこと、身体を知ることをしっかり身につけられますように。

みょーん。柔軟体操もしっかりね。私には必要ないけれど

 

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総合芸術としてのバレエ

舞台というものは演者たちだけでは成り立ちません。裏舞台で支えている多くの人々の尽力あってこそ表舞台がより引き立ちます。
建築・歴史・哲学・文学・音楽・美術・デザイン・踊り・歌、全てを包括しているのが劇場芸術です。
生活の中で芸術はなくても良いものかも知れません。しかしあるとより豊かになるものだと私は考えます。 人でしか紡ぐことの出来ない伝統の世界。色んな角度から眺めてみると、きっと新しい発見があるはずです。

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