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先日アップした怒濤の日々の合間に2回一時帰国していたのですが、2回目の先月4月は朝日新聞社で「バーチャルバックステージツアー」なる講演会をさせて頂きました。

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今年は1957年のボリショイ劇場初来日公演から丁度60周年記念の年になります。6月に来日公演を控えており、そのプレイベントとして早稲田大学バレエ史研究家の川島京子先生とご一緒させて頂きました。

以前、同志社大学の学生さんのゼミで講演をしたことはありましたが、その時は劇場の話ではなく仕事の話がメインだったので、今回のような登壇して講演するというのは初めての経験。

ツアーの様子や劇場内の写真を多用していつも案内しているバックステージツアー同様、劇場の歴史や仕組み、またダンサーやバレエ学校の話も少し触れたのですが、やはり平面だと伝えづらいというか、自分の工夫も足りなかったのは勿論ですが、あの臨場感はどう伝えたらよいのだろうか・・・と終始考えていました。

それにしても、劇場は歴史を包括した空間でやはり圧倒的な存在。それを今更ながら改めて実感しました。
百聞は一見にしかずではありますが、この空間の魅力を言葉と写真でどこまで伝えることが出来るのか。
劇場を離れて説明するときのもう一つの課題となりました。普段のツアーで私はすっかり劇場に甘えていたのだと思います。
舞台は美術・デザイン・衣装・音楽・踊り・歌、そして劇場そのものが、舞台を創り上げる要素の一つなのだということを、今回自分自身が改めて気付くことになりました。

ツアーの最後に

『劇場は単なる建物ではなく歴史的博物館であり、ひとつの芸術作品です』

といつもお伝えしているのですが、本当にそうなんだなと実感。

ご来場頂いた皆さんには少しでもボリショイ劇場がどんな感じか、楽しんで頂けたなら幸いです。

以前モスクワでとてもお世話になった知人、ツアーに参加頂いた後にたまたま「ねこのきもち」(丁度1年前の号でした)でも御縁が繋がった編集者さん、実際にバックステージツアーに参加頂いたことのあるご婦人なども来て下さって本当に嬉しかったです。

また次回も講演する機会があるのですが、その時はもう少し工夫して劇場の空気感をもっと伝えられたらと思います。

こんな感じでした↓

講演会の様子
モスクワ写真部の方に撮って頂いた劇場の写真をフル活用させて頂きました

会場に足を運んで下さった皆さま、そしてこのような機会を与えて下さった主催・関係者の皆さま、
本当にありがとうございました。

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>総合芸術としてのバレエ

総合芸術としてのバレエ

舞台というものは演者たちだけでは成り立ちません。裏舞台で支えている多くの人々の尽力あってこそ表舞台がより引き立ちます。
建築・歴史・哲学・文学・音楽・美術・デザイン・踊り・歌、全てを包括しているのが劇場芸術です。
生活の中で芸術はなくても良いものかも知れません。しかしあるとより豊かになるものだと私は考えます。 人でしか紡ぐことの出来ない伝統の世界。色んな角度から眺めてみると、きっと新しい発見があるはずです。

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