国立新美術館企画展示室2Eで開催中の『MIYAKE ISSEY展 −三宅一生の仕事−』に行ってきました。
今回諸々の用事で短期間日本へ一時帰国していたのですが、東京・京都・実家また東京と、旅人でした。笑
日本は新緑の本当に美しい季節。新しい芽吹きに力を貰いました。連休で混んでいましたが、良い時期に帰れて嬉しかったです。
いずれここでもご紹介しようと思っていますが、現在ある計画を進めており、ロシアと日本とを繋げる具体的な企画になると良いなーと思っています。
さて、そんな中モスクワへ戻る前日朝からこちらの展示会へ。
国立新美術館へ行くのははじめてでしたが、地下鉄乃木坂駅から直通で便利でした。
美術館とはあるものの、ここは展示会場という場所で、あらゆるイベント・展示が可能なようです。
活動方針から↓
国立新美術館は、コレクションを持たず、国内最大級の展示スペース(14,000m2)を生かした多彩な展覧会の開催、美術に関する情報や資料の収集・公開・提供、教育普及など、アートセンターとしての役割を果たす、新しいタイプの美術館です。
内外から人やモノ、情報が集まる国際都市、東京に立地する美術館として、「美術」を介して人々がさまざまな価値観に触れる機会を提供し、相互理解と共生の視点に立った新しい文化の創造に寄与します。
中もモダンですっきりと広く、カフェのスペースや独立した椅子が多く置かれており寛げる空間という感じ。
都会と空間アートとの融合です。
展示内容は写真が撮れないのでこちら、芸術新潮5月号から↓
記事の写真だとその迫力というか存在感が伝わりにくいかも知れませんが、三宅一生の1970年〜現在に至る仕事を紹介しています。三宅一生の洋服作りの根底にある一貫したテーマを、この展示会では目にする事が出来ます。
三宅一生は1938年生まれ。1970年に自身の事務所を設立し、以来コレクションの発表をし続けている日本を代表するデザイナーです。皆さんもどこかで彼の洋服や記事などを見かけたことがあるのではないでしょうか。私の中では奇抜でつんつんしているようなイメージでしたが、今回の展示内容を見て、彼の発想の豊かさ、尽きない好奇心を目の当たりにしました。
三宅一生は「1枚の布」が服作りのテーマだそう。その概念が実際に分かるよう、彼のデザインした洋服を縮小し、小さいマネキンに着せる体験コーナーも設けてあり、皆興味津々に挑んでいました。見ているだけで面白かったです。
「プリーツ プリーツ」「A-POC」など、彼の代表作のテーマが並んでいましたが、動きの豊かなマネキンに、彼の創造性に満ちた作品がぴったり吸い付いていて、静止しているのに動いているようなそんな印象を受けました。デザインが凝っているにも拘わらず、動きやすそうな感じだったからでしょうか・・・
コレクションとして出す作品なので実際日常で着るような感じではありません。しかし日常のスパイスとなり、人間の動きを華やかにそして面白くするんですね。デザイナーさんの仕事って布の特性を生かして人の身体を生き生きさせるものなのだなと改めて思いました。
展示室の8メートルにも及ぶ天井の高さを生かした内容となっており、その縦にも横にも広がった展示は一見の価値ありです。
印象的だったのは、ドレープの陰影で色が濃くなったり薄くなったりして、同じ「布」でも重なり合ったり引っ張ることでその表情を豊かに変えるということ。当たり前の事なのかも知れませんが、同じ色でも色っぽい艶やかさやシャープな印象を与えることが出来るんですね。
舞台の衣装は照明を当てダンサーや歌手の動きに沿ってはじめて「それらしく見せる」ように出来ています。日常に着る私たちの洋服は奇抜なデザインである必要はないのですが、自分らしさを表現する一つの手段として楽しむと良いんだなと思いました。
この予告映像も素敵です。展示内容のイメージとピッタリだったなと思います。
6月13日(月)まで開催。東京近郊にお住まいの方、東京に行く機会のある方は時間があったら是非ぶらっとお出かけ下さい。当日券一般で1300円、大学生800円。前売り券やオンラインチケットもあります。
詳しくはこちら国立新美術館HPをご覧下さい♪
http://www.nact.jp/exhibition_special/2016/MIYAKE_ISSEY/