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モノが壊れる時

モノが壊れる時が続いたことはありませんか?

私は昔、バレエ団を辞めて大検(高校卒業程度認定試験)の勉強をしている時から受験勉強中、どんどん立て続けに家電が壊れたことがありました。

洗濯機、電子レンジ、パソコン、コーヒーメーカーに電球が切れやすい、等々

自分から何か負のオーラでも出ているのか?とがっくりした覚えがあります。
(多分その通りで、相当追い詰められていたのだと思いますが)
洗濯機は気がついたら廊下中水浸しになっていたので夜な夜な拭き掃除をしました。

こういうのって、もしかしたら自分の身代わりになってくれているのかも知れません。
何か自分自身に起こることを、代わりにモノが受けてくれているというか。

昨年末も何だか続きました。
ちっぽけなことかも知れませんが、4年前にチェコで買ってからずっと毎日愛用していたお気に入りのマグカップを、朝コーヒーを煎れようと思って棚から出して置こうとした瞬間、一瞬手首の力が抜けて、まるで卵を割るかの様に机にゴンっとたたき付けてしまったんです。

ピシっというか、キユーン、というか、陶器に空気が入るみたいな音がしたような気が・・・

その予感は的中。見事に真っ直ぐのヒビが入っていました。
とにかくもの凄くショック。

さよならの前に、もふもふと
さよならの前に、もけもけと

この数日前に、1年くらい前に思い切ってえいっ!と買った時計をなくしてショックだったのですが、マグカップは時計よりも大きな打撃を受けました。大事なものって値段ではないのですね。
更にこの日の夜、いつもの定位置にあって、置いているのが分かっているはずのふぁーにゃのごはんの器も、何故だかすこーんと気持ち良く蹴っ飛ばしてしまい、破損。

驚いてわしっと床を踏みしめ、目をまん丸にして私を見上げていたふぁーにゃの姿がとても不憫でした。

注意力散漫と言ってしまえばその通りなのですが、何だか不思議な感じです。
いつも通りのことをしていたのに、何故だか力加減や感覚がずれる。ちょっと気持ちが途切れた瞬間、落としてしまったり壊したり、割ってしまったり・・・

しかしモノが壊れる時は、役割を終えた時。感謝して手放す時なんですね。
しっかり御礼を込めてさよならすれば良いのだと思います。そしたらきっとまた新しい出会いがやってきます。それに自分にとって大事なものを知るきっかけになってくれたりします。

民芸運動を始動した柳宗悦は、生活の中のものに美が宿るのだと、日常に使うものの美を見出しました。伝統工芸品でなくても自分が気に入って毎日使っているものって、やはり味が出てくるものです。

好きなものを慈しみながら毎日使って、日常に寄り添ってくれるものを大切にする。そうやって毎日を大事に過ごしていきたいなと思います。

年末、私だけでなくふぁーにゃもやらかしていました。ひっそり様子を見るの図
年末は私だけでなくふぁーにゃもやらかしていました。ひっそり様子を見るの図。どきどき
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総合芸術としてのバレエ

舞台というものは演者たちだけでは成り立ちません。裏舞台で支えている多くの人々の尽力あってこそ表舞台がより引き立ちます。
建築・歴史・哲学・文学・音楽・美術・デザイン・踊り・歌、全てを包括しているのが劇場芸術です。
生活の中で芸術はなくても良いものかも知れません。しかしあるとより豊かになるものだと私は考えます。 人でしか紡ぐことの出来ない伝統の世界。色んな角度から眺めてみると、きっと新しい発見があるはずです。

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