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2018年もあと2日。ゆく年の振り返り

この間明けたと思ったら、もうあと2日で終わってしまう2018年 😯

目の前の景色。ふぁーさんも今年を振り返り中?単純にぼーっとしてるだけか・・・

 

皆さんにとってどんな1年でしたか?

 

世界的な大イベント、ロシアワールドカップもかなり盛り上がりましたね。
イベントを動かす裏舞台の方達に触れる機会を持てたことは、とても貴重な経験となりました。
そして表舞台で活躍する選手たちの姿は、世界中の人たちの心を打つものだったと思います。

ベルギー戦@ロストフ・ナ・ダヌー

 

モスクワに戻って7年目。ボリショイ劇場のバックステージツアーを地道に重ねる中、9月にYahoo!ニュースの取材を受けることが出来ました。昔一緒に時間を過ごした仲間や知人から温かい言葉を掛けて貰い、懐かしく気恥ずかしく胸がいっぱいになりました。そしてバレエ学校時代の同級生との再会も果たせ、時間が経ったからこそ出来る話がありました。→サーシャとの再会

ツアーの様子 photo by奥村盛人

 

バレリーナとしてではなく違う立場で、舞台芸術とは何か・どんな世界なのかを知ってもらう機会を作るというコンセプトは、このツアーを始めた2012年から変わりがありません。もっと言うと、1997年にモスクワに初めて来てバレエ学校や劇場で受けた衝撃、怪我や手術、自分の身体と向き合うリハビリと正に停滞の時期、またKバレエ・カンパニーで熊川さんのトコトン追求思考に触れ、大学で実技ではない大きな枠での芸術とは何かを勉強する中で、自分には何が出来るのだろうと言う問いが少しずつ少しずつ縒り合わさって今の自分がいると思います。

バレエ学校時代

Kバレエ・カンパニー時代 当時のメンバーのサイン入りプログラム

長い時間を掛けて、自分の関わってきたバレエや劇場芸術の世界って何なのか。またその魅力や多面性を知ってもらうにはどうすれば良いのかが自分のテーマになっています。

取材の際に写真提供など色々協力してくれた大学時代の大好きな友人たち

この数年、日本で開催しようと考えているボリショイ劇場の芸術展の件で奔走してきましたが、自分の思う内容や見せ方と、日本で求められているものとのギャップに凹んだり、またあまりにも大きなものなのだと言うことを(今更!)自覚して自分の微力さに怖じけずいてしまい、暫く現実逃避をしていたようにも思います。堂々巡りに陥りパワー不足になって弱っている自分も自覚しました。

天井桟敷の一番端っこの席からの眺め。場所によって全然見え方が違うので、どこが好きか探すのも楽しみのひとつ

 

しかし、日本にいるバレエを習っている・楽しんでいる・好きな人たちに
*踊ることや技術に捉われることなく舞台の多面性を知ってもらうことで、もっと踊りに膨らみが出るスパイスに

また舞台芸術や音楽、デザインやロシアの文化などに興味を持っている人たちに
*音楽家、お針子さんたちの仕事や照明技術、そして文学を舞台にする演出というのは職人の仕事で、そんな多面的な要素がどう絡んでいるのか

さらに言うと、これからどんなことをしようか考えて迷ってしまっていたり、不安を感じている人たちにとっても
*舞台芸術の世界に少し触れることで 何だか面白そうと興味を持ってもらい、自分の人生に豊かさのトピックとして
生の舞台やコンサートを楽しむということを取り入れるヒントにと

 

そういうきっかけの場作りをして行くにはどうすれば良いか、何が可能か。
改めて考え始めています。

勇気付けられたむっちゃんの舞台

 

・・・ゆく年を振り返り改めて自分のコンセプトを確認させて貰いつつ。。

新しいものも柔軟に取り入れ周りの人に助けて貰いながら、具体化していきそうだなと
変化の兆しも見えてきています。

窓際に置いているお花がどんどん咲いてます。外は真っ白☃️右のおにぎりのような子はキルギスからやってきた子

 

くる年2019年も始まったら早いのだろうなって思いますが! 🙄

 

笑顔や優しさあふれる毎日が積み重なり、皆さんにとって素敵な1年となりますように。

どうぞ良いお年をお迎えください。

旧友との再会。Yahoo!ニュースのドキュメンタリーフィルム

以前バックステージツアーにご参加頂いたメディア関係の方の紹介で、Yahoo!ニュースのドキュメンタリーや映画を撮られている方からバックステージツアーの様子と、モスクワでの私の暮らしを追ったドキュメンタリーフィルムのオファーを頂きました。

9月半ば、丁度劇場の新シーズンが始まった時期に約1週間の密着取材を受け、一昨日の2018年10月17日に配信されました。

こちらがその映像です。

撮影日時が急だったこともあり、バックステージツアーの影像許可が下りず残念ながらツアーの様子は写真のみの撮影になりました。

今回の取材にあたり昔の同級生のお話が聞けないかとリクエストされたのですが、
すぐに思い浮かんだのがサーシャという友人でした。
(*本名はアレクサンドラ・ティモフェーバです。サーシャは愛称名)

彼女はクレムリン・バレエ団のプリマバレリーナで、2011年にモスクワに戻ってから
街中のポスターで彼女の写真を見るたびに、ずっと会いたいなーと思っていたのですが、
中々機会がなく連絡が取れずにいました。
今回せっかくの機会だしと思い、思い切って知人経由で連絡先を教えて貰ったらあっという間に繋がり(笑)
バレエ界の狭さを改めて思い知りました。

取材が始まる月曜日に、その週の金曜日の夜に会う約束を取り付けウキウキしていました。

しかし撮影3日目、バレエ・アカデミーの前でインタビューを受けている私の真横を
バレリーナっぽい人が歩いてるなと思って何となくじっと見てたら、なんとなんと彼女だったんです。
金曜に感動の再会!のはずがフェイントで偶然ばったりの再会を果たしてしまいました。

この様子はばっちりカメラに収まっていますが、今でもこのシーンを見るとニヤニヤ笑いが止まりません。

会いたいなとずっと彼女のことを考えていたからでしょうか。
こんな嬉しい偶然ってあるんだなと、本当にびっくりしました。

そして本来の再会記念日だった金曜日もカフェで長時間あれこれ積もる話をしました。
彼女は丁度先シーズンをもって現役を引退し、この9月からバレエ・アカデミーのカレッジに通い始め、
平行してクレムリン・バレエの後輩のダンサーの指導を始めたところでした。

3年前のふくらはぎの怪我から、ずっと引退に関して悩んでいたと言います。
まだ踊れるんじゃないかという舞台への気持ちと、
「やめてどうするのか」「キャリアがあるのにもったいない」
という周りの言葉にも引きずられ、踏ん切りがつかずにずっと苦しんでいたようでした。

しかし先シーズンで、自分の中で「よし!」と思える瞬間があったようで、きっぱりと引退を表明。
バレエ団に引退の告知を頼んだと言います。

 

彼女は
「私は“キャリアっ”て言葉が苦手。だって、私は目の前のやるべきことをただやり続けただけなのだから。
むしろそれしか出来なかったしね。」と言っていました。

ただ淡々とやり続けること。自分と向き合い続けること。
本当にそれしかないんですよね。その道でやると決めたなら。

プロと言われる世界は、単純に日々と努力の積み重ねでしかありません。
プロでなくても、どう毎日を過ごすか、何を続けていくかで、その人の人生って紡がれているんだと思います。

「踊る」ということは、日々の中で体調やプライベートの出来事、そして身体の変化などが
ダイレクトに表れる仕事で、否応なく、自分の老いと向き合うことであり、また工夫や試行錯誤を生む作業の繰り返しです。

 

私たちが最後に会ったのは、彼女が卒業した2001年。(私は怪我のため途中で留年)
そういう生活を彼女は18年間ずっとやってきたのだなと。
毎日積み重ねてきた時間の早さと、そして重さにとても感慨深くなりました。

私は早い段階で現役は退きましたが、バレエから離れてからの方が、その世界の奥深さに気付かされてきました。
現役の時って自分にいっぱいいっぱいだったので見落としていたことや分からなかったことが多かったのだなと、
改めての発見が沢山あります。

 

渦中にいる時はどんな場合もそうですね。目の前のことしか見えません。

ただ逆に夢中になっていると気づかない方が良いこともあります。
よそ見をしないことも、何かを成すには必要な時期ということもあります。
気付いてしまうと、苦しみの種にしかならないという悩みもあります。

 

引退を決意出来、晴れやかに次の人生の一歩を踏み出していた彼女は、バレエを辞めて随分経つという外国人の旧友が、またモスクワで日本人にバレエの種まきをしているという現状を驚きながらも誇らしいととても喜んでくれました。

ふと、3年前だと今回のような再会にはならなかったかも知れません。
お互いに「今」だったのだと思います。

再会

出会うべきタイミングで、再度出会い直すという人とのご縁もあるのですね。

学校で共に学び、卒業してからそれぞれに過ごしてきて、大人になって再度出会い直せるという
人生のプレゼントのような瞬間って、どんな人にもある人生の醍醐味なのかなと思いました。

年齢を重ねることは、物事に対する人生の「味覚」を楽しませてくれることなのかも知れません。
人生の酸いも甘いも、皆平等にいろんなことが起こります。
やはり毎日を大切に過ごすことしかないのだと思います。

 

取材を通して、私自身ここに至るまでのあれこれを思い出すことが出来、とても良い機会になりましたし
随分とお互い大人になってしまったねと、笑い合えたサーシャとの時間が何よりも印象的で大切な時間になりました。

 

このような大事な機会を作ってくださった奥村盛人さん、そしてYahoo!ニュースの関係者の皆様、取材にあたり様々な協力をしてくれた日本にいる友人たち、そしてモスクワ在住の皆様、本当にありがとうございました。
この場を借りてお礼を申し上げます。

撮影/奥村盛人