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ニコライ・ルガンスキーのコンサートに行ってきました。

演奏中、こうやって何度も天を仰いでいました
演奏中、実際にこうやって何度も天を仰いでいました

ずっと行きたかったのですが、人気があって高価なことも多く中々チケットが入手が難しかったのですが、とうとう見付けることが出来ました。

場所はフィアルモニア2というセンターではなくちょっと遠くにあるホール。だからなのか、お値段も少し安かったです。2階席で2000ルーブル(現在のレートで3500円くらいでしょうか)

綺麗なホール
綺麗なホール
段も高くなっていて観やすいです
段も高くなっていて観やすいです

行き方は*こちら*
有料のバスやマルシュルートカもありますが、メトロのユーゴ・ザーパドナヤから無料のシャトルバスが出ています。センターから行く場合はワゴンの後ろ側の出口を出て、左に行き上がった所にバス停があります。19:00からのコンサートだと、18:00/18:15/18:30/18:45など15分おきに出ていますが、渋滞が酷い場合があるので、早めに向かう方が安心です。更にコンサート後も勿論バスは出ていますが、1台で往復しているようで、中々来ない場合もあるのでタクシーを事前に頼んでおくことをお勧めします。

さて、演目はこちら

セザール・フランク 前奏曲 フーガと変奏曲

シューベルト 4つの即興曲

メトネル 「忘れられた調べ」より7つの歌

ラフマニノフ 4つの楽興の時作品16 3ー6

ルガンスキーは国民芸術家と国で認められており、世界各国で演奏会も行っています。繊細と言ってしまうとベタなのですが、繊細で精巧な音の連打に加えて、優しさと力強さも共存するような、何というか言葉にならない感動でした。特に彼のラフマニノフは定評があり、現代において彼ほど正確にラフマニノフを理解しているピアニストはいないとも言われています。勿論好みの問題もあるとは思いますが、実際、彼の奏でるラフマニノフは本当に感動しました。ずしりと重い不協和音ともの悲しいメロディの中にすっと通った光があるような、そんな演奏です。

シューベルトってこれほど美しい旋律なんだ、と思いましたし、メトネルの物語達も一曲一曲が終わってしまうのが勿体ないほど。世界中には巨匠と言われるピアニストは沢山いますが、彼もその1人なのだろうなと思います。

スラブ人の血と言ってしまえばそれまでなのですが、ロシア人の作曲家や芸術家に共通する「熱烈なドラマチックさ」は、冬の長い気候が大いに関係しているのではないかといつも思います。うっぷんを芸術で晴らす!みたいな感じです。それは弾き手も聴き手も同様です。ルガンスキーの演奏はドラマチックでありながらもとても繊細で、ピアノの一音一音がとーんと響き胸に迫ってきます。

鳴り止まない拍手
鳴り止まない拍手

終わった後のお客さん達の高揚した顔が印象的でした。
機会があれば是非、足を運んでみて下さい。

次回のコンサートは6月10日(金)チャイコフスキーコンサートホールです。

 

彼について:http://meloman.ru/performer/nikolaj-luganskij/?

 

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>総合芸術としてのバレエ

総合芸術としてのバレエ

舞台というものは演者たちだけでは成り立ちません。裏舞台で支えている多くの人々の尽力あってこそ表舞台がより引き立ちます。
建築・歴史・哲学・文学・音楽・美術・デザイン・踊り・歌、全てを包括しているのが劇場芸術です。
生活の中で芸術はなくても良いものかも知れません。しかしあるとより豊かになるものだと私は考えます。 人でしか紡ぐことの出来ない伝統の世界。色んな角度から眺めてみると、きっと新しい発見があるはずです。

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