ふぁーにゃのツンデレ作品紹介『明るい小川』編

ロシアの感染者率の高まりに驚いている方も多くいらっしゃると思いますが

一気に10万人ひょっこり超えてしまっているのは本当にびっくりです。

現在、134687人(5月3日)

 

5月11日まで自粛期間を延長しましたが、そこで収まるとは思えず・・・

段階的緩和をしていくのだと思いますが、ピークはまだ超えていないという話です。

 

正直、規制をする方が簡単で、それを解いていく方がとても大変ですね。どこまでを緩めてどこまでを取り締まるか。様々な意見もありますし(ロシアなのでこういう時トップダウンって本当に便利ですが)今後の対応こそが課題ですね。

 

さて、恒例のボリショイ劇場の映像配信のお知らせです。

5月3日本日19時から、YouTubeで24時間の無料配信を行います。

本日はバレエ『明るい小川』

あまり馴染みのない方が多いと思いますが、2003年初演されたドタバタ喜劇。舞台はソ連時代のコルホーズ(集団農場)での話です。

 

ふぁーさん、出番ですよ

 

ショスタコーヴィチのあれね

 

おう、ふぁーさん今日はちょっとやる気。

 

そうです。ドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975)作曲。ソ連音楽界の第一線で活躍していた作曲家ですが当局からの批判を受けつつ作風変えつつ頑張っていた人。ロシアではとても馴染みがありファンがとても多いです。

 

私は「革命」が好きだわ

 

 

あ、あの勇ましくいかにもな・・・

 

さて、この真っ赤な国旗とかぶりますが、本日の『明るい小川』は地方都市の集団農場のお話しでまさにザ・ソ連が題材。舞台にかかっている紗幕もプロパガンダやソ連語が散りばめられていてソ連マニアにはたまらない、そしてロシア人にとってもパロディがたまらない、そんなニヤニヤな作品。ニヤニヤどころか笑い声が出ますから。

 

振り付けはラトマンスキー。以前『海賊』の時もご紹介しましたが、彼の振り付け作品です。

ツンデレふぁーにゃの作品紹介『海賊』編

とにかくドタバタです。

 

ざっくりとしたあらすじはこちら⬇︎

 

秋の収穫祭が近づくある集団農場。

 

ロシア南部のクバンという地方都市みたい。お米有名よね。私は食べないけど

 

 

そこでそのイベントを取り仕切っているピョートルとジーナ夫婦。

ピョートルはイベントとしてモスクワからバレエ団御一行を呼びいろんな踊りを披露してもらいます。

そのバレエ団にいたバレリーナに一目惚れしてしまったピョートルは浮気心がむくむく。

仲間である初老の夫婦も、それぞれに浮気心を出します。

 

どんだけお盛んなの

 

まぁ時代が違って、都会からやってくる舞台人はとても華やかで魅力的だったのでしょう。日常と違う空気を味わうときめきは、恋と錯覚するというか。舞台に立つ人はスターでしたしね。

 

さて、そのバレリーナはなんとジーナのバレエ学校時代の同級生でした。

再会を喜ぶ2人。

しかしピョートルの浮気心を悲しむジーナに、バレリーナはあるいたずらを持ちかけます。

 

男性ダンサーが女装し、女性ダンサーが男装したりして老夫婦をおちょくったり

中年のアコーディオン奏者は女学生に言い寄ったり・・・

バレリーナと逢い引き出来るとウハウハなピョートルは、そのバレリーナが実は変装(仮面をつけた)妻・ジーナだったことに驚いたり、

とにかく、「ありえないでしょ」と呆れるのですが、これが笑えるのです。

特に男性ダンサーが女装してジゼルのような白いチュチュを着てトウシューズで踊るところはコミカルで、客席からの笑い声が絶えません。

 

しかし最後はハッピーエンド。明るいお話です。

 

何度も言いますが

ドッタバタです。とにかく観てみてください。

 

 

ボリショイ劇場の本館ではなく新館(小さい方の舞台)で上演される作品で、有名な古典作品とはまた全然違う作風で

初演は1936年の当時レニングラード(現サンクトペテルブルク)のマールイ劇場。その半年後にボリショイ劇場でも上演されます。

作品は批判され、しばらくお蔵入りに。音楽性もですが振り付けなども色々と問題があったのだとは思いますが、ショスタコーヴィチはしょげずにその後もバレエやオペラ作品の作曲に尽力します。

 

この作品の中に、ダンサー2人がデュエット(男女ペアで踊る踊り)というピアノ曲にもなっている「人形たちの踊り」があるのですが、この部分は耳にしたことがあるかも知れません。

あ、これってショスタコーヴィチ だったのか、と。

見つけました⬇︎

 

この踊りの中で女性ダンサーを振り回す振り付けがあるのですが、ぐーるぐーる見ものです。

 

猫なら着地できるけど、手離したら人間は大変

 

他も「あれ、なんか聴いたことあるかも?」というような組曲もあり

 

ちびっこの踊りに使われる曲も

 

バレエを習っているお子さんがいらっしゃる場合、発表会で耳にしたことがあるかも知れませんよ。

 

つまり、批判はされたけどちゃんと残った作品ということね

 

そして

 

地方都市の農業従事者と都会の芸術一団。お互いに立場は違うけれど、労働者として一国を担う仲間だよね!というプロパガンダ的作品でもあります。

 

要は社会主義のパロディね

 

衣装も着飾ったものではなく、ソ連時代の労働者の普段着、地方都市の働く男女のイメージそのままで、

教科書で習うソ連時代のコルホーズのイメージを体現したような感じです。

 

「трудимся!」トゥルジームシャ! 働こう!がベースにある作品。

 

しかしその日常生活のある一面を切り取った滑稽なある出来事。

ユーモア忘れずに楽しくいこうじゃないか なメッセージも届きます。

 

お腹抱えて指差してゲラゲラ笑っているお客さんを見かけた作品。

こんなバレエもあるんです。

 

ちょっとばかり「ソ連」にワープしてみませんか。

是非、喜劇をご覧あれ♪

 

農場をイメージした背景画や装飾にもご注目。ふふふ

 

 

・・・今日のふぁーさんはちょっとお上品でしたね。ショスタコ好きなのかな

 

 

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総合芸術としてのバレエ

舞台というものは演者たちだけでは成り立ちません。裏舞台で支えている多くの人々の尽力あってこそ表舞台がより引き立ちます。
建築・歴史・哲学・文学・音楽・美術・デザイン・踊り・歌、全てを包括しているのが劇場芸術です。
生活の中で芸術はなくても良いものかも知れません。しかしあるとより豊かになるものだと私は考えます。 人でしか紡ぐことの出来ない伝統の世界。色んな角度から眺めてみると、きっと新しい発見があるはずです。

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