演劇

パスチラのふるさと、コロムナ

皆さん、パスチラというお菓子をご存知でしょうか?

ふわふわタイプのパスチラ

ふわふわタイプのパスチラ

ロシアに昔からあるリンゴとはちみつで作られたお菓子です。
リンゴのピューレにお砂糖やはちみつ、またベリーなどを入れて作るとても素朴なお菓子。卵白を入れるタイプのものもあり、それだとマシュマロにもちょっと似ています。
先月電車でお出かけしてきました。コンソモリスカヤのカザン駅から電車で2時間弱のちょっとした遠出です。

前から友人に話は聞いており、絶対行ってみたいと思っていた街です。そして丁度3月8日のバシモイ・マルタが控えていたので、今回は周りの方へのプレゼントとしてパスチラを買うのも目的の一つ。

受付にいるお姉様方。衣装も古い内装も素敵

受付にいるお姉様方。衣装も古い内装も素敵

飾ってあるお土産用のパスチラたち。箱のレベルが高くてびっくり!本当に可愛かったです

飾ってあるお土産用のパスチラたち。箱のレベルが高くてびっくり!本当に可愛かったです

今回、パスチラ博物館と工場どちらも見学してきました。博物館では昔風のドレスを着た女性がまずパスチラの歴史をお話してくれて、その後に奥にある客間で試食。その試食の際はドストエフスキーと彼の奥さんの恋の始まりに纏わるエピソードを演劇風に披露しながらでとても面白かったです。

案内人のお姉さん。衣装が可愛かったです

案内人のお姉さん

《お茶とドストエフスキー》の葉書を記念に貰いました。その場で投函出来るということで、18世紀の様に万年筆でお手紙を書きました。

《お茶とドストエフスキー》の葉書を記念に貰いました。その場で投函出来るということで、18世紀の様に万年筆でお手紙を書きました

試食のお部屋

試食のお部屋。やはり案内人の女性は昔ながらの衣装。部屋の雰囲気にピッタリ

色んな種類のパスチラを楽しめます。個人的にはどっしりしたタイプが好きでした

色んな種類のパスチラを楽しめます。個人的にはずっしりしたタイプが好きでした

昔風に、お茶とお菓子をセットしたテーブル

昔風に、お茶とお菓子をセットしたテーブル

 

さて次はパスチラ工場博物館(музейная фабрика пастилы)へ。

入り口も可愛い。

入り口も可愛い

ここでも案内人の方達は当時の様子を再現するように俳優の様に演劇で案内してくれます。リアルなのでとても面白かったです。

イワン君と職人さん

イワン君と職人さん

お手伝い中

お手伝い中。メレンゲたっぷりのふわふわのパスチラです

どうですか〜?

どうですか〜?

演劇風に説明しつつ当時の日常を再現

演劇風に説明しつつ当時の日常を再現

笛を吹きながら登場!

じゃーん!笛を吹きながら登場!注)この人も普通の従業員です。

最後にまた試食。

最後にまた試食

パスチラの歴史や作る工程が聞けます。全てロシア語なのですが、とにかく本当に俳優さんの様に演技も上手で面白かったです。パスチラの里として誇りを持って地元の人々が街をあげて頑張っている感じがしました。
ちなみに美味しいパスチラには酸っぱいリンゴが欠かせないそうですよ。

工場の奥にあるお店

工場の奥にあるお店

お店にはパスチラの他にジャムやシロップなどもありました。

ジャム。ベリーのものが沢山あり、買おうか迷いましたが思いので断念

ジャム。ベリーのものが沢山あり買おうか迷いましたが重いので断念

このシロップも気になりました。。勿論手は出しませんでしたが。

このシロップも気になりました。。勿論手は出しませんでしたが

 

スーパーで市販されているパスチラを食べたことはありますが、決して美味しいとは思えない為今まで一度も自分では購入したことがありませんでした。しかし、「絶対変わりますから!」とイチオシのIさんの言葉を信じ、そして写真で見た箱のクオリティの高さに惹かれずっと行きたいと思っていた私。やー、ほんと行って良かったです!そして180度、パスチラへの思いが変わりました(笑)

一緒に行ったIさんのブログ→こちら☆ この彼女のこのブログを見ていつか行かねば・・・と思っておりました。

そして無事帰宅。じゃーん!!

戦利品。買いすぎです。重すぎて肩がちぎれそうでした

戦利品。買いすぎです。重すぎて肩がちぎれそうでした。それぞれ2・3箱ずつ購入しています

ウイリアム・モリス柄。箱が本当に可愛い

ウイリアム・モリス柄。箱が本当に可愛い

こんなのや

こんなのや

こんなのもあります

こんなのもあります

ちなみにコロムナにはオーガニックの石鹸もあります。モスクワのとあるショッピングセンターで見付けて惚れてしまい購入。今回も勿論買ってきました。

トレチャコフ美術館とコラボ

トレチャコフ美術館とコラボ

箱がカンディンスキ−の絵になっています

箱がカンディンスキ−の絵になっています

まるでお菓子のような石鹸

まるでお菓子のような石鹸

ローズ、だいだいの花、リンゴの花の香りの石鹸を購入

ローズ、だいだいの花、リンゴの花の香りの石鹸を購入。どれも優しい香りです。

とにかく、パスチラも石鹸も、パッケージがとても素敵。レベルが高いです。ロシアもやれば出来るでないか!と鼻息荒くなってしまいました。笑

プレゼントは勿論日本へのお土産にも喜ばれそうです。ただパスチラは防腐剤等を使っていない為1ヶ月しか持たないので注意です。固くなってしまいます。

友人にあげるはずだったリンゴのパスチラ。賞味期限が短かったので自分で頂きました

友人にあげるはずだったリンゴのパスチラ。賞味期限が短かったので自分で頂きました

こんなかんじ。ずっしりしています。

こんなかんじ。ずっしりしています。

知人曰く、信州のみすゞ飴に似ているとのこと。
何となく食べたことあるような、懐かしいような素朴な味ですよ。
美術館/美術館工場いずれもツアーの予約しなくてはいけません。コロムナに到着したらまず時間を確認しに美術館と工場に行ってみて下さい。
今回は美術館は一人350ルーブル+写真撮影で200ルーブルでした。
コロムナパスチラ情報 http://kolomnapastila.ru
美術館情報 http://kolomnapastila.ru/museum/
英語もあります http://kolomnapastila.ru/en/
こちらには料金表とモスクワからの列車の時刻表、簡単な地図も載っています http://kolomnapastila.ru/museum_info/#price

だんだん日も長くなってきましたし良い季節もすぐそこ。是非足を伸ばしてお出かけしてみて下さい。パスチラの他にクレムリンの城壁や教会もあり、ぶらぶら観光も楽しいと思います。夏は緑も多くて気持ちが良いと思います。とにかく郊外は空気も綺麗で時間の流れが穏やかですし、たまにモスクワを抜け出そうと改めて思いました。

昔ながらの製法とレシピを守り、大事に伝統を守ってきているコロムナ。パスチラはエカテリーナ女帝にも献上したとか。昔からロシアの人々に愛されたお菓子なんですね。素朴で健康的なあれこれ添加物が入っていないこのお菓子は、これからもずっとコロムナの人々の間で受け継がれていくんだと思います。そしてロシア各地を含め世界中の人たちをほっこり笑顔にするんでしょうね。伝統がお菓子作りの中にも息づいています。

 

☆おまけ☆
るんるんパスチラを並べている私の周りをうろうろしていたふぁーさん。くんくん興味津々。気付いたら箱の上に乗っかっていて焦りました。しかし箱は中々丈夫で潰れなくて一安心。。

私の分あるの?

私の分あるの?

酔狂な・・・ヤレヤレ

ないのか。こんなに沢山酔狂な・・・ヤレヤレ

谷崎潤一郎『秘密』の朗読劇

久しぶりのブログ更新です。モスクワを暫し離れ、遅ればせながらのお正月休みを日本で過ごしています。

昨日福井市美術館にて朗読劇を観てきました。

福井市美術館

福井市美術館

名古屋を拠点にし、全国で公演を行っている「劇団クセックACT」の看板俳優榊原忠美さんと、福井FM放送のアナウンサー飴田彩子さんによる“ブランノワール”の朗読です。

朗読と音楽や踊りなどとコラボする朗読劇を主催する今年9年目のグループだそうです。
IMG_6483
ブランノワールのサイトには
『朗読劇&音楽&照明&舞台&制作&美術のコラボレーション』とあるように
照明とシンプルな舞台設定により、朗読が引き立つ劇を展開しているんですね。

谷崎潤一郎

谷崎潤一郎

今回の題材は谷崎潤一郎の『秘密』
更にタップダンサーの浦上雄次さんとのコラボレーション。(浦上さんは北野武監督作品『座頭市』(2003年)にも出演されています)
途中、白地に赤と黒の模様の入った着物を肩からかけ風に乗せながらタップを踏んでいました。その姿は、カツンという音に合わせ空気もふるわせ、臨場感が出ていました。特に「路地で雨がざあざあ降っている」というシーンでの連続的な足を踏む音は、まるで観客もその路地に迷い込んだような錯覚を与えるのに十分な効果がありました。

谷崎潤一郎の『秘密』のあらすじはこちら

元いた環境から逃げ出したくなった「私」は、とある寺に住み着いた。夜な夜な読書したり酒を飲んだり変装したりして街に繰り出していたが、古着屋で見つけた小紋縮緬の袷をきっかけに本格的な女装をはじめる。古風なセンスとその美貌とで女性としての魅力に自信を持つようになった「私」だったが、ある日、昔関係を持っていたT女と再会する。それからお互い秘密を纏ったまま逢瀬を重ねていたが、男はその秘密が知りたくなり、ついには女の住処を突き止めてしまう。秘密を知った男はT女への興味を失くし、より色濃い、血だらけな歓楽を求めるようになる。(by Wikipedia)

谷崎潤一郎の小説はなんとなく耽美的というか、美しいものに酔いしれて痺れてしまっている?ような勝手な印象がありましたが、今回の『秘密』は正にそうですね。
福井FM放送のアナウンサー飴田彩子さんの朗読もどこかドスが効いており、妖しい謎の女のイメージがぴったりです。

IMG_6389

会場の様子。真ん中に大きめの舞台があり箱型の座れる黒い椅子が二つ。

会場の様子。真ん中に大きめの舞台があり箱型の座れる黒い椅子が二つ。

装飾とライトの効果も面白い

飾ってあった装飾とライトの効果も面白い

影や音を効果的に使う演出は、この『秘密』以外の作品にも見られる特徴だそう。朗読というと座って本を読むという動きの少ないイメージがありますが、効果的な照明、踊りや音楽とのコラボによって演劇でもありミュージカルの様でもある独特な世界を見せることが出来るものなんですね。
語り手の榊原忠美さんはジャン・ジオノ原作『木を植えた人』の朗読プロジェクトというのも主催しており、全国で活動されているそう。「話のどんぐりを植える」と語る彼の言葉は、ネットや情報にまみれた現代において、人の肉声で物語を展開し耳を傾けることという原点に回帰するような、人のぬくもりを伝える活動なのだなと感じました。

影絵の様な美術館。ちょっと宇宙ちっく

影絵の様な美術館。ちょっと宇宙ちっく

サイト等はこちら

劇団クセックACT 
木を植えた人のひとりごと(榊原忠美さんのブログ)
浦上雄次HP