今回はボリショイ劇場バックステージツアーについてです
写真はモスクワ写真部・元部長の中村さんにお願いして撮って頂いたものに加え、以前撮影されたものをご提供頂きました。
まずは劇場前で集合
中に入ってクロークにコートを預けます
その後注意事項と自己紹介をした後に案内開始です。
こちらの特別展示室は3ヶ月に1度くらいの割合で展示内容が変わります。バレエに関するものの時もあればオペラに纏わる展示もあります。幕間に入れる場所なので、観劇の際は是非ぶらりとお立ち寄り下さい。
この部屋はある秘密があります。歴史を包括している部屋です。
観客席はもっと薄暗い時もあれば、オーケストラのリハーサルがあったり照明調整をしていたりといつも違った様子です。
ベリエタージュは一番良い席と言われている2階席です。貴賓席のある階です。
とても高くパルテールとは全然景色が違います。
リハーサル内容はいつも異なります。勿論何もない日もあります。劇場スケジュールは毎日変わるので一定ではありません。
最後にコートを着た後、ご希望があればボリショイショップ(お土産屋さん)にもご案内します。
以上が案内箇所とはなりますが、劇場スケジュールは日によってころころ変更するため、入れない部屋があったりリハーサルを見たり聴いたりすることもあれば、全く何もなく、解説をじっくり聞くだけということもあったりで一定ではありません。
リハーサルが見たいという方も多いとは思いますが、劇場というのはダンサーやオーケストラの人たちだけでなく、舞台装置の裏方さん、照明・音響の人、掃除や修理の人たちと、沢山の人が働いている職場です。しかもその日によって上演演目も変わるのでそれに合わせた作業を行っており、いつも同じ状態ということはあり得ません。
ですので経路もその日のリハーサルや作業の様子に合わせて臨機応変に変更します。
バレエやオペラという舞台芸術は、踊り手や歌手だけが守っているものではありません。彼らはあくまでも表舞台を飾る代表であり、その責任はかなり重大です。しかし、その舞台を作り上げるには、音楽があり、シナリオがあり、舞台装置や衣装、また照明や音響などの沢山の人たちが集まってこそ成り立つものなんですね。
劇場は単なる建物ではなく、歴史を包括し、ダンサーや観客の思いが渦巻いている場所です。
伝統が息づく、生きている空間なんですね。
*余談ですが・・・*
日本ではバレエを趣味としても楽しんでいる方が沢山いますが、バレエは基本的にスペクタクル、つまり物語を演じ・踊り・お客さんを魅せるものなんですね。
ただ単に足を高く上げたり沢山回ったりという技術的なものばかりに目を向けるのではなく、バレエは「劇場芸術」であるということを意識すると、少し踊り方が変わるのではないかと私は思います。