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前回取り上げたバレエスタジオに友人の紹介で通うようになって4ヶ月。
フロア・バレエ(床に座ってバレエの動きやエクササイズなどを行うもの)から始め
そろそろ・・・と思い、12月に通常のレッスンも試してみました。
フロア・バレエでさえ毎回レッスン終了後は身体中の筋肉がわなわなして
回復まで数日という情けない状況でしたが、久しぶりのレッスンは言わんこっちゃない
ほぼ次のレッスンまで筋肉痛持ち越しでした(笑)

本文とは全く関係ありませんが、ストレッチ中の友人
本文とは関係ないのですが、ストレッチ中の友人

レッスン中のロシア人女性達を見ていて思ったのが、やはりスラブ人の体型はバレエに
向いているのだな〜ということ。初心者の人も沢山いるのですが、それにしても甲高で
股関節の開き方もスムーズ。体型はバレエの動きにフィットしており、
考えなくても動けるし無理感がない。(注:勿論個人差はあります)

・・・改めてバレエというのが西洋のものだということを実感しました。

そしてふと思い出した自分の頑固なコンプレックス。

かれこれもう15年以上も前になってしまいますが、ボリショイバレエ学校のお稽古場に入った時、
すらっとして手足の長く頭や顔の小さい8等身の女の子達に度肝を抜かれ並んでレッスンしたらもう、
鏡に映る自分の姿を見るのが情けなく絶望。場違い感に打ちのめされ、一瞬で挫折を味わいました。
15歳という多感な時期だったから尚更。
その傷はとても深く親や日本人であることをどれだけ恨んだことか・・・(笑)

しかし今思うととても貴重な貴重な経験をさせて貰えていました。ナルハール(キャラクターダンス)の試験後の1枚
しかし今思うととても貴重な経験をさせて貰えていました。こちらバレエ学校時代。ナルハール(キャラクターダンス)のテスト後の1枚

その挫折は怪我をして克服し、バレエ団に入って退団して、バレエから離れて大学に入って卒業して
またロシアに戻って客観的にバレエや自分を見られるようになってきて、少しずつ形を変えて
自分の中に落とし込まれていった感じがします。

いやー、時間がかかるものです。色々消化に時間が掛かるタチですが、ここまでとは、という感じ。

しかしバレエ団を辞めて月日は流れ、
周りでずっと頑張っている友人との会話の中で
色んな舞台を観ている時に
ロシアのバレエ界の変化
ロシアという国やロシア人の生活スタイルの変化を目の当たりにし
客観的にバレエを眺めることが出来る様になった今、感じるのは
全ては「成るようになるのだ」ということ。

私はたまたまロシアやバレエと出会い、その中で色んな事を学ばせて貰っているのですが、
これは何もバレエに限ったことではないと思います。
一人一人の人生が、出会う人やものや機会に巡り合いながら成るように流れているのだと思います。

そして・・・先生や親や周りの言葉が気になって体型に自信が持てず、
変なコンプレックスに囚われてしまっている子達に声を大にして言いたい。

世界はそこだけではなくもっと広い世界で闘わなくてはならないこと。

バレエ団に入ると、そして社会に出ると、そこにだけに構ってられないほど沢山のことが待っていて
無理なダイエットをして自分の身体をいじめることが出口ではないって分かります。
更に結局無理は自分に跳ね返ります。ダイエットは、言わばある一種の逃げ場なんですね。
理由付けというか。
実力が足りない事やクラスメイトと比べて劣っている事を認めたくないあまり、自分は太っているから
とか体型が悪いから、あの子は痩せているから、細いからとか、変な方に回答を求めるようになる。
精神的に追い込んで、違った方法で自分を守ろうとしなくて良いんです。
体型とか容姿とか、本当はそこが理由ではないのです。

コンプレックスをバネにしよう
コンプレックスをバネにしよう

どう踊りたいか、その為にはどのような技術的な工夫が必要か、そしてその工夫にはどんなレッスンや
トレーニングが合うのか、角度を変えて考えてみる。人と比べるのは体型ではありません。
自分で踊れる身体を目指すこと。細いだけでは薄っぺらい踊りになるだけ。
日本人は特に骨格が華奢なので注意しないと外人ダンサーにはね飛ばされます(笑)

人を見るときは良い所は盗む、悪い所は反面教師で己の注意とする。羨ましがる前に努力した方が
何倍も今後の自分に差が出ます。これは私自身の体験です。反省を込めてここに綴ります。

15歳とは思えない大人っぽかった同級生たち
15歳とは思えない大人っぽかった同級生たち

バレエは自分自身と向き合う媒体だと思って、少し離れて眺めることを意識してみて欲しいです。
趣味でもプロを目指すにも、好きなものを食べて、いっぱい動いて、自分の頭で考えて踊る。
身体と向き合う手段としてのバレエでもいいじゃないですか。

何でも出来ることから始めましょう。そして楽しみましょう♪

おまけ。今日のお邪魔虫
おまけ:お邪魔虫
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>総合芸術としてのバレエ

総合芸術としてのバレエ

舞台というものは演者たちだけでは成り立ちません。裏舞台で支えている多くの人々の尽力あってこそ表舞台がより引き立ちます。
建築・歴史・哲学・文学・音楽・美術・デザイン・踊り・歌、全てを包括しているのが劇場芸術です。
生活の中で芸術はなくても良いものかも知れません。しかしあるとより豊かになるものだと私は考えます。 人でしか紡ぐことの出来ない伝統の世界。色んな角度から眺めてみると、きっと新しい発見があるはずです。

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