Monthly Archive: 2月 2016

京都 ② ギャラリーひたむき・亀屋良永

昨日に引き続き今日も京都の話題を。

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寒椿 by 亀屋良永

京都って美しいなぁと改めて感じたものがこちら。亀屋良永の季節の和菓子。

学生時代、大学の教授に紹介され寺町御池にあるギャラリー直向(ひたむき)というギャラリーずっとバイトをしており、結局卒業するまでお世話になりました。ここは京都の作家さんのものは勿論、萩焼や信楽などの器から南部鉄器や琉球ガラスまで、全国各地の作家さんの魂のこもった作品を扱っていたお店です。

残念ながら火曜日はお休みでしたが

残念ながら火曜日はお休みでしたが入り口をパチリ

秋田の伝統工芸品でもある曲げわっぱのお弁当箱を「いつか買うぞ!」と思いつつ、結局買えず仕舞いだったのが心残りです(笑)

2段も魅力的ですが、小判方の小さいのもやはり欲しい。。。

二段も勿論魅力的ですが、一段のシンプルな小判型のものは使いやすいと思います。

やはりこのおひつはいつかゲットします!

このおひつはいつかゲットしたい!お米が一層美味しくなりそうです。

 

・・・話は逸れましたが・・・

このギャラリーで訪れたお客さんにお出ししていたお茶菓子で良く利用していたのが亀屋良永の季節の和菓子でした。

御所からぶらぶら南に下って来て(*京都の街は碁盤の目状になっているので「上がる」「下がる」「入る」など、住所がちょっと独特な言い方をします)懐かしくなってぶらりと入ってショーケースを覗いた瞬間、あぁ・・・と、ため息ものでした。
京都の和菓子の美しさはどこにも敵わないと思います。細やかさ、風流、そういった言葉がぴったりの和菓子たち。特に季節の生菓子は四季を慈しむ日本人ならではの感性が色濃く反映されています。
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「写真撮っても良いですか?」とお店の方に尋ねると、快く承諾してくれました。
奥の長椅子に座って新聞を読んでいた、きっと店主であろうお爺様が、にこにここちらを見ているのが印象的でした。

つややか

らくがんのほっこりしたフォルム、飴のつややかな曲線。美しいものって、何故こんなに人の心をすっとさせるのでしょうか。

この梅だよりも良くお客様にお出ししていました

ライトが反射してしまっていますが^^;この真ん中の“梅だより”もお客様にお出ししていました

ミニマリズムでごちゃごちゃしている感じもありますが、ごちゃっとしている中にも規律があり、実はとても機能的だったり相手に対しての思いやりがあったり。日本って本当に気遣いに溢れている場所ですね。

しかしいくら日本人だからと言っても、気持ちに余裕がないと人に対して優しくなれないのも現実。自分さえ良ければ良いという空気を纏っている人に東京の街ではあちこちで出くわしました。メガロポリスで多忙なビジネス街であれば世界中どこも同じような感じかも知れませんが、何かに追われ自分の足がどこに着いているのか分からない感覚は、とても気持ちを不安定にさせますね。
迷いや不安がない人なんていないと思いますが、将来の不安やお金の心配、他人と自分との比較、情報の多さによって更に不安を煽られ、今何をして良いのか分からないやるせなさ・・・等々 何だか溺れてしまいそうな雰囲気があるように思います。

それに比べ、ロシア人の「今さえ楽しければ良い!」という刹那的な生き方を見ていると、日本人の余りにも内向きな状況が心配になります。勿論今さえ良ければと余りにも無計画なのもどうかと思いますが、国が崩壊したり国一番の銀行が潰れたり日本では想像も出来ないようなことがとんとんとんと起こっているこの国では、ちょっとやそっとの事では皆動じなくなっているんですね。今もルーブルがどんどん落ち続けています^^; しかし

「まぁ、なんとかなるさ」

これがこの国の人たちの口癖です。

何とかなりますが、何か?

何とかなりますが、何か?

ロシアもここ数年で驚くほど変化しており、機能的になって生活が便利になってきているとは思います。そしてロシア人の生活スタイルも随分と変わってきて「良さ・らしさ」が失われている場面に出くわすとガッカリすることもありますが、何となく、そのスピードの早さについて行けていない場面もあちこちで見かけます。しかし「それで何が悪い」と堂々としている彼らのふてぶてしさには「あーあ」と思う反面好感も持てます。笑

便利さを追求して、スピード重視のサービスが極限まで達している日本。便利なのは勿論有難い事ですが、人の感情はそう簡単に便利にスピーディに処理出来るものではないと私は思います。ロシアでも同様、便利になってはいるけれど何となくぎこちない人たちを見ていると、人間という生き物はちょっとやそっとでは変わらないのに、周りがどんどん変わったように思えて埋もれそうになっているような、そんな焦りに似た感覚を覚えます。

 

さて、京都の和菓子を買って、るんるんご機嫌で寺町通りを下った私は、知人に勧められたはんこ屋さんにも入店。(こちらで購入したものは、また後日ご紹介します♪)

目で楽しみ味わって楽しめる和菓子の魅力は、言葉では言い表せない程贅沢な楽しみだと思います。
歴代の職人さん達の技と日本人ならではの感性、そして移ろいゆく四季との融合。
日本人って本当に繊細で、たおやかな感性を持っているなと誇りに思います。

忙しい日常の中でほんの束の間、大好きなお茶やコーヒーを存分に楽しむ時間を持つのはとても大切なことだなと思います。ここにいること、味わうこと、自分が疲れていたこと、そういったことに気がつける、自分に戻れる時間。

そんなひとときに、四季を感じるお菓子がお供してくれるって、美味しい以上の何かがありますね。

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何だか笑っているような寒椿・・・

白あんのやさしい甘さに思わずほっこり。日本の美を味わいました。

京都 ①

一時帰国を終えモスクワへ戻ってきました。
今回用事があって2度京都を訪れたのですが、やはり大好きな場所だと改めて感じました。

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お気に入りの喫茶店『フランソワ』へ

私にとって4年間の大学生活は、バレエのない、追われることのない(追い詰める必要のない)穏やかな時間でした。
好きな授業を時間の許す限り聴講出来るって、なんて恵まれた時間なのだと、在学中もしみじみ思いながら過ごしていたのを覚えています。
25歳で学生になると、訳が分からず単位を取るために授業を受けるのではなく、勉強出来ることの面白さが分かって良かったなと思います。
しかし入学式ではサークルのビラを貰えず、一瞬配られても顔を見て「すみません!」と引っ込められ(25歳は院生もしくは博士課程くらいの年齢ですし、18・19歳の高校卒業後の学生さんからすると、大人だなと勝手に思われていただろうな〜と思います。笑)一抹の不安を覚えましたが、関西人の人なつっこさ、そして美学芸術学科という変わり者?が集まる学科のお陰様で、年の違う私のことも快く受け入れてくれる仲間に巡り合えました。
その仲間とも出会って来年で10年。本当に時間が経つのが早いなと改めて思います。

毎朝散歩していた御所にも訪れ、気持ちを落ち着かせてくれていた白雲神社でもお参り。
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「美しい御所の松の木に、私は恋に落ちました」と目を潤ませて話していたウクライナ人の友人の言葉を思い出します。
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庭師さんが作業中でした

作業中の庭師さんたち

京都の底冷えは相変わらずでしたが、お天気にも恵まれお散歩を満喫♪ 梅の花も少し顔を見せてくれていました。
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1月から4月にかけて、梅→桃→桜と季節の移ろいを楽しませてくれる御所。贅沢な時間を過ごさせて貰っていたことに思いを馳せます。

中学卒業後からずっとバレエ漬けの毎日で、8年以上勉強から離れていた私は「試験勉強とはなんぞや?」という位さっぱり勉強というものを忘れていました。しかしすっぱりバレエ団を退団していたこともあり、後戻り出来ず・・・
一心不乱に大検(高等学校卒業程度認定試験)の勉強に打ち込み半年で全科目習得。←これは体力で乗り切ったと言っても過言ではありません。
その後本格的に大学受験勉強が始まり愕然としました。受験がいかに大変かを知っていたら、私はきっと挑戦出来なかったと思います。“知らぬが仏”とは良く言ったもので、正に知らなかったからこそ飛び込めた世界でした。

バレエを辞めると宣言したときに「中卒のお前なんかどこの企業も採用しない。仕事何すんねん?」と兄にばっさり切られた時は、良く分かっていませんでしたが、受験勉強を始めてみて「学歴」というものをいかに社会が重視しているかを痛感しました。そのひりひりした感じは今でも好きではありませんし学歴に甘んじている人を見ると虫唾が走りますが、世間や自分を含め、人は良くも悪くもそこで評価する未熟さがありますね。

そんなこんなで大学へ入る前のこの2年間はバレエとはまた全く違うプレッシャーがあり、踊ってしまえたら・・・!と机をひっくり返したかったことが何度もありました。笑

そして勉強以外でも私の人生をひっくり返すほど大変なことがあり、考えないようにするために益々受験勉強にのめり込んだ私は一時期身体を壊して入院。丁度バレエを止めて1年後、踊らないことに身体が限界になり、我慢出来なくなっていたことも重なったのだと思います。

しかし全てはちゃんと時間が癒してくれるものです。

一生懸命頑張っていたら、目の前にあることとこつこつ向き合っていたら、きっとちゃんと次に繋がるようになるんです。

そして京都に拾って貰え、晴れて大学生になり、有意義としか言えない時間をゆったり過ごさせて貰いました。
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「学生さん」と立場が守られ、自分の為に使える時間がたっぷりあり、自由を謳歌出来る大学生。
バイト三昧も良し、部活やサークルに熱を注ぐも良し、一歩大人になった恋愛も、何もかも自己責任。
“皆一緒”というひとくくりから抜け出す準備期間で、群れから離れるにもとても良い機会です。
必要だと感じる勉強が出来、その知識を一生活かせるよう自分の人生を豊かにする種まきが出来るのもこの時期。

そんな贅沢な時間を、これから大学生になる高校生には思い切り楽しんで貰いたい。
否応なく過ぎていく時間が、ほんの束の間区切られるひととき。

自分の為に大切に過ごして欲しいと思います。